『不妊様』、聞いたことありますか?
不妊治療や子供がなかなかできないことで落ち込んだり卑屈になり、他人に当たってしまう人のことです。
今回は不妊様について思うこと、自分が不妊様になってしまっているのではと悩んでいる方に向けて書いていきます。
相変わらずの自分語りだよ!
不妊様とは
定義があるわけではないようです。
冒頭でも言いましたが、『 不妊治療や子供がなかなかできないことで落ち込んだり卑屈になり、他人に当たってしまう人のこと 』です。
『不妊様』嫌な言葉ですよね。大嫌いです。馬鹿にしてます。
でも言い得て妙で、不妊治療されている方ならば一度は
あぁ、私不妊様かもしれない・・・。
と思ったことがあるんじゃないかと思います。
具体例
- 知人の妊娠・出産が喜べない。
- なんなら芸能人の妊娠・出産すらもやもやする。
- 知らない親子にすら嫉妬する。
- 私は子供ができないんだから、もっと気を使ってよ!
でもまぁ、思うくらいはいいじゃん。実際辛いんだもーん。
過激派不妊様
- 妊婦のおなかを蹴る
- 妊婦や子持ちに嫌味を言う
- 妊婦や子持ちに無茶な要求をする
- 子供をスーパーやファミレスに連れてくるな!
- SNSに子供の写真を載せるな!
- 子供の写真付きの年賀状を送るな!
いくら辛くても、人に危害を与えてはいけません!人間として!
不妊様を擁護します
ただし過激派は、だめです。普通に。
辛いんだから、当たり前です。
妊活・不妊治療をしていると妊婦さんや子連れに妬みや、酷いときは恨みに近い気持ちを抱くことがあると思います。
あの人も、あの人も、みんな妊娠できているのに、どうして私だけ。
大切な友達が妊娠して、嬉しいはずなのに心の底から喜べなくて、自分はなんてひどい奴なんだろう。
悪気がないのはわかってるのに、手垢の付きまくった適当な励ましが辛くて腹が立って仕方ない。
心の中がどろどろになって真っ黒のヘドロみたいなものがべったり張り付いて重くて苦しくて。
こんな醜い心をしてるから、赤ちゃんは来てくれないんだ。
・・・仕方ないと思います。
だって相手はあなたがなにを犠牲にしてでも欲しくてたまらないものを、当たり前のように持ってるんですもん。
有給は遊びではなく治療のために消えていく。
2・3日に一度仕事を休まなくてはいけず、上司・同僚に頭を下げ、残業してなんとかスケジュールを組んで。
休めない状況なら仕事を辞める人もいるでしょう。
1周期の治療に何週間~何か月の時間と大金をかけてもなーんにも残らないうえに、体調は悪くなる。
アクティブな趣味は我慢、お酒も我慢、欲しいものも我慢、節約節約。我慢・我慢・我慢・・・どれだけ我慢しても結局毎回振り出しに戻る。
はやく子供産んだ方がいいわよ~!をひきつった笑顔でスルーして、治療やめればできるって言うじゃない!をへーそうなんだーと聞き流し、諦めなければ大丈夫だよ!をいったいいつまで諦めへんかったらええんやいと思いながらありがとー!と返し、がんばれ!とこれ以上なにがんばりゃええんや!とブチギレつつ、がんばるねーっ☆
こーんなにいろいろ我慢して、がんばってるのに手に入らないんだから、持ってる人を妬むのなんかあたりまえ!
本当によくがんばってる!世界一えらい!天才!
不妊様かもしれないと悩んでいる人へ
辛くなりそうな場面から逃げてOK
考えちゃダメだと思って、直せる方なら良いのですが、なかなかそううまくコントロールできないですよね。
そういう時は、回避できそうな場面からは、逃げてしまいましょう。
例えば、
- みんな子持ちで子供の話がメインの女子会は断る
- ファミレスや遊園地・動物園など子供が多いと予想される場所には行かない
- 保育園や幼稚園の近くを通らない
など。
昔から付き合いのある友人だから断れないよー、ということもあるかと思います。
でも、辛い思いをしながら付き合っていたら、だんだん友人のことを嫌いになってしまいます。
それとなく、「いま治療してるから、子供の話を聞くのが辛いんだ」と言ってみるのはありじゃないかなと思います。
「私は不妊なんだから、もっと空気読めよ!子供なんか置いてこい!」とか無茶言っちゃだめですよ。
気にしてくれる子ならば子供の話は減らしてくれると思いますし、子供の話をしたければ他の話せる人のところに行くでしょう。
気を使ってもらうようにお願いするわけですから、こちらも『子供ができなくてつらい話』はあまりしてはいけないと思います。
相手の話は聞きたくないけど、私のは聞いてね!はちょっとわがままです。
もしそれで疎遠になってしまっても、仕方ないことです。
不妊治療以外のことでも、話が合わなくなることはよくあることです。
悩みを吐き出す
SNSでも、自助グループでも、同じような悩みを持った人と集まって悩みを共有してみるのも良いでしょう。
周囲の人には話しにくいことも受け入れてもらえやすいです。
話すだけですっきりするものですよ。
注意点は、同じ不妊治療でもその中でまた悩みが違うので、意見の食い違いや妬みも生まれることがあることです。
たとえば治療内容や年齢とか、いろいろあります・・・。
私の場合ここではないのですが、ブログが助けになりました。
めちゃくちゃに書きなぐっているそれは酷い内容なのですが、吐き出すだけでもすっきりしましたし、共感ボタンが押されているとほっとしました。
紙の日記もよいと思います。
日記じゃなくても紙に思いつくままぐちゃぐちゃ書くとすっきりしますよ。
あと好きな芸能人の公式ラインに愚痴ってたこともありました。
私の場合はわりと慣れた
はじめはそれはひどい不妊様あるある辞典みたいになってました。
そんな自分も嫌で、もうしんじゃいたいって思ったこともありますし、自分を殴りつけて青あざだらけになったことも何度もあります。
ずっとこんな状態が続いたら、生きていける自信がないよー・・・と思っていましたが、意外に時間が解決してくれました。
治療3年目で、やっとできた桑実胚を移植してダメだった時にショックが大きすぎて半年ほど治療を休憩しました。
その頃から諦めというか、子供のいない人生がリアルに想像できるようになってきたというか。
子供がいてもいなくても私は私であることはこの先変わらない。
子供に自分の幸せを任せてはいけないと思い始めました。
多分その頃から嫉妬心が薄くなってきて、友達や親戚の子供と全力で遊べるようになったし、心からおめでとうと思えるようになりました。
そりゃいまでもリセットしたら落ち込みますけどね。
でも妬みはほぼなくなり、だいぶ生きやすくなりました。
誰にでも悩みはる
あなたが羨んでいる幸せいっぱいのファミリーにも悩みはきっとたくさんあります。
ご両親の介護、子供さんの悩みはもちろんたくさんあるでしょうし、夫婦仲が悪いかもしれない、仕事がうまくいってないかもしれない。
誰かからすれば、「こんなに頑張ってるのに子供ができない!」という悩みは、羨まれることかもしれない。
治療できる環境でチャレンジできていることは、恵まれていることだなと思います。
まぁ他人と比べても仕方ないんですけどね。だって結局辛いのは自分だし。
人それぞれ悩みがあって、それに大小なんてなくて、みんなそれぞれに戦ってます。
全員勝利してほしいね。
おわりに
妊活・不妊治療で辛い思いをした人は、人にやさしくなれるはず。
何気ない一言が知らない間に人を傷付けることを体験したからです。
人の悩みはその人にしかわからないので、気を付けてても傷付けちゃうこともあると思うけど知ってるのと知らないのでは全然違うと思います。
優しいみなさんが、それぞれの幸せを見つけていけるように祈ってます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
うに🐰
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