不妊治療と友人関係 – 話を聞いてほしい「だけ」なのに

Voicy

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こんにちは。

このブログでは、5年半の妊活・不妊治療を経験した「うに」が、体験談や考えたことをお話ししています。

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あの頃の私の気持ち

不妊治療中、何度「ただ聞いてほしいだけなのに、なんでアドバイスされちゃうんだろう」と思ったことでしょう。

友達や知り合いに悩みを打ち明けた時に返ってくる「〇〇してみたら?」とか「私の友達は〇〇したら妊娠したよ」「私だったらこうするな~」という言葉に、心がザラザラすることが多々ありました。

SNSを見ても「ただ聞いてほしかっただけなのに」「共感してほしいだけだったのに」というツイートが多く、「みんな同じ気持ちなんだ」と感じていました。

つらい時は、解決策よりも「うん、つらいよね」という共感の言葉が欲しいものです。私もまさにそうでした。

 

ピアカウンセラー研修で気づいたこと

でも、「聞いてほしいだけ」の「だけ」がどれほど難しいことなのかを最近知りました。

私は2025年3月初め、NPO法人Fineの不妊ピアカウンセラー試験を受けました。このために1年間勉強してきたのですが、そこで特に苦労したのが「ただ聞く」ということでした。

1年間みっちり勉強して、ロールプレイを何度も繰り返し、やっと「ただ聞く」ということがどんなものか、なんとなくわかったような気がします。
1年勉強して、なんとなくわかっただけで、全然まだ習得できたとは感じていません。研修中は何度も「これ、すごく難しい…」と感じました。

治療中は「ただ聞いてほしいだけ」と思っていましたが、その「だけ」がどれほど難しいことなのか。
私の意見を言いたくなる!こうしてみたら?って言いたくなる…!

知らず知らずのうちに、実は友達に専門的なスキルを要求していたのだなと反省しました。

 

ふと友達の立場になって考えてみました。
私が治療中に悩みを相談した友達は、きっと「どうしよう、うにちゃんを傷つけないように…」と緊張していたのではないでしょうか。知っている成功談があれば伝えなければと思ったり、何か役に立てるようにと考えたりしていたのかもしれません。

特に不妊は繊細な話題なので、友達も「何て返したらいいのだろう」とビクビクしながら話を聞いてくれていたのかもしれません。気を遣わせていただろうなと今になって思います。

 

私自身も友達の深刻な悩みを聞いた時、「うんうん」と頷くだけではなく、何かアドバイスしなければと思ってしまうことがあります。
それは相手を心配する気持ちからくるものです。友達の力になりたい、今の辛い状況からなんとか脱出させてあげたいという思いからです。

 

お互いの気持ちのズレ

今はSNSで「不妊治療中の人にこう接してほしい」「これは言ってはダメ」といった情報がたくさんあります。治療中の方の周りの人も「変なことを言って傷つけたくない」と思っているはずです。

実際、私のもとには多くの方から「治療中の友人・知人にどのように接すればいいですか」という質問が寄せられています。

あなたの周りの友達も、きっとあなたの役に立ちたいと思ってくれている人はたくさんいるでしょう。しかし、それがあなたの求めるサポートではないかもしれません。もしかしたら、求めることが高度すぎる可能性もあります。

実は聞く「だけ」というのは非常に難しいことなのです。

 

大切なのはお互いの気持ち

友達に「ただ聞いてほしい」と思うのは全然正しいことですし、その気持ちを否定するつもりは全くありません。私も友達に聞いてほしいこと、たくさんあります。

結局、友達との会話はカウンセリングではなく、お互いの気持ちをシェアする場なんだと思います。
だから「ただ聞いて」と思う気持ちは全然自然なのですが、友達が自分の意見を返してくるのも自然なことだと思います。

同時に、友達が完璧な対応をできなくても、それは友達が私のことを大事に思っていないわけではありません。みんな精一杯、自分なりのやり方で支えようとしてくれているのだと思います。

友達にアドバイスなしに聞いてほしい時は、話す前に「今日はただ聞いてほしいだけなのだけど大丈夫?」と伝えてみるのもいいかもしれません。
ただし、「ただ相手の話を聞き続ける」というのは本当に疲れることだということも実感しました。相手の様子も見ながら伝えるといいでしょう。

カウンセリングは、一定時間ずっと自分の話だけを聞いてもらえる特別な場です。でも日常の中で、そんな風に自分だけの話を延々と聞いてくれる人はなかなかいません。

気にせず思いっきり自分の話をしたいときは、カウンセラーに話すなど、場の使い分けも良いかもしれません。

治療中はなかなか気づけませんでしたが、今は「ただ聞く」ことの難しさを知って、友達への感謝の気持ちも湧いてきます。その時々で、カウンセラーに話を聞いてもらったり、友達と愚痴ったり、色々な形で自分の気持ちと向き合えばいいのかなと思うようになりました。


このブログでは、私の5年半の不妊治療体験やそこから気付いたことなどをシェアしています。
みなさんの「自分」を見つめる時間になれば嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 今日もぼちぼちいきましょう。

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