こんにちは、小森うにです。私は5年半にわたる妊活・不妊治療を経験し、現在はエッセイ漫画家・不妊ピアカウンセラーとして、不妊治療中のしんどい気持ちや、仕事・人間関係・治療の迷いについて発信しています。
不妊治療のことが、ずっと頭から離れない。
気分転換した方がいいのは分かっている。でも、何をしていても次の通院や結果のことを考えてしまうし、新しく趣味を始める元気なんてない。
そんな時もありますよね。
先に、いちばん伝えたいことを書きます。
治療を諦めるとかじゃなく、気持ちの置き場を一つ増やすことって大事だと、私は思っています。
治療だけが人生の全部になると、本当に苦しいです。
だから今日は、治療中の私が「自分だけ止まっている」と感じていた時のことと、漫画や小さな作業に助けられた時のことを書きます。
不妊治療が頭から離れず、私だけ止まっている気がした
治療中、私はInstagramを見るのがしんどい時期がありました。
子どもがいる知人は、子どもの成長や家族の日常を載せている。
子どもがいない人や結婚していない人は、旅行に行ったり、素敵なカフェで過ごしたり、趣味にいそしんだりしている。
「家を建てました」という投稿を見ても、もやもやしていました。私は「子どもができたら家を考えよう」と思っていたからです。
治療にはお金がかかる。予定も体調も、治療次第で変わる。旅行へ行くにも、一度治療を休まないと難しい時がありました。
周りはどこかへ進んでいるように見えるのに、自分は何も選べず、何も楽しめていないように見えてしまったんです。
「自分だけが何も楽しめていない」「どっちつかずで置いてけぼりにされている」「自分だけ何も進んでいない」って、本気で思っていました。
実際には、治療も仕事も家事もしている。何もしていないわけではありません。
でも、治療の結果が出なければ、頑張ったことまで全て無しになる気がしてしまってました。
これ多分、不妊治療あるあるだと思うんですけど。
不妊治療は、頑張りと結果が結びつかないことがある
不妊治療は、頑張ったらその分だけ結果が返ってくるものではありません。
通院を増やしても、薬を忘れずに使っても、どれだけ痛い治療をしても、生活に気をつけても、望んだ結果にならないことがある。
不妊治療はどうしても、頑張りと成果が結びつかないことも多いです。
それが、ほんまにしんどかった。
だから私は、治療以外に「やった分だけ、何かしら自分の手元に残るもの」があるといいんじゃないかな、と今は考えています。
大きな成果じゃなくて、自分で少しやった感覚のあるもの。
成長したと自分で感じられるもの。
ただし、これは「何かを作らないと価値がない」という話ではありません。
治療で十分頑張っている時に、もう一つ成果を出す競争を始めたら、しんどい場所が増えるだけですから。
漫画を描き始めて、気持ちの置き場が一つ増えた
私は仕事を辞めたあと、家にある物をメルカリで売り、ブログを始めました。
パソコンとお絵描きセットも買って、漫画を描き始めた。FP3級の勉強もしたし、ゼンタングルに手を出してみたり、中学校の数学ドリルをしてみたり、料理も少し頑張りました。
全部が続いたわけではありません。料理とゼンタングルと数学はわりとすぐ飽きました。
でも、漫画は続きました。
描いたら一枚残る。前の絵と比べたら、少しうまくなっているのが分かる。ブログも、書いた文章が残ります。
私自身、気持ちが変わっていったのは、ブログを書いたり、漫画を描いたり、何かを作り始めてからでした。
妊娠できなかった悲しさが消えたわけではありません。
治療を諦めたわけでもありません。
ただ、治療だけの一辺倒じゃなくなりました。
治療の結果が出ない日は、人生の全部が空白になっていた。でも漫画を描いた日は、治療の結果とは別に「今日はこれを描いた」が残る。
治療から逃げるためではなく、治療以外にも気持ちを置ける場所ができたことで、少しだけ気が楽になりました。
別にうまい必要なんてないと思います。
見てください、私別に絵うまくありません。漫画もうまくありません。
今すぐ離れたい日は、考える隙のない作業でもよかった
ここまで読んで、
「いや、今落ち込んでるのに、趣味なんか探せない」
「何かを始めても、すぐ気持ちが変わるわけじゃない」
と思った人もいるかもしれません。
そうなんですよね。
趣味は、その場で今すぐ効く魔法ではありません。
私も、考えたくないことが頭から離れず、涙が出てくるほど落ち込んだ時がありました。
その時に意外と助かったのは、ネットでアンケートに答える簡単な作業でした。
2時間くらい黙々とやって、300円ほど。
時給150円やけど。
でも、質問に答えるために少し考えて、ひたすら手を動かしている間は、ほかのことを考える隙が減りました。終わったあと、少しだけマシになっていました。
似たようなもので言うと、テトリスやマインスイーパーも、私には合ってました。黙々とやっている間は、いったん思考から距離を置けた感じがしました。
気分転換を、新しい宿題にしなくていい
「趣味を持った方がいい」と言われても、ぱっと思いつくものではないですよね。
私も、何が自分にはまるかは、自分でも分かりませんでした。
だから、色々やってみました。
メルカリ、ブログ、漫画、勉強、料理。
続かなかったものもあるし、思ったよりはまったものもありました。
楽しそうと思ったら、とりあえず着手してみる。負担じゃない範囲で。
一冊そろえなくても、まず紙に一本線を引くだけでいい。
資格を取ると決めなくても、目次を見るだけでいい。
料理を趣味にしなくても、いつもと違うものを一つ作って、飽きたら終わっていい。
続かなかったら失敗、ではありません。
「これは今の私には違った」と分かっただけです。
そして、試す元気がない日は、試さなくていいです。
気分転換できない自分を責めるために、気分転換を探すわけではないですもんね。
治療をやめなくても、置き場は増やせる
治療だけが人生の全部になると、本当に苦しいです。
でも、治療のことを考えてしまう自分を、無理やり変える必要もないと思っています。
私は漫画を描き始めて、少しだけ気楽になりました。
それは、治療を諦めたということではありません。
治療を続けながら、気持ちの重さを全部そこに預けないために、置き場を一つ増やしたということです。
あなたに合うものが、漫画とは限りません。
ゲームや文章、散歩かもしれない。今日は何もしないことかもしれない。
何がはまるかは、始めてみないと分からないし、今は始めないという選択もできます。
治療の結果とは別に、「今日はこれをした」と言えるものが一つ見つかったら、治療中の自分を少し守ってくれる場所になるかもしれません。
ひとりで抱えきれない時は、私にお話してみませんか?
私自身も5年半の妊活・不妊治療を経験してきました。
今は不妊ピアカウンセラーとして、たくさんの方からお話を伺っています。
私の体験や考えなども、ご希望されたらお話できます。
アドバイスを押し付ける時間ではありません。
治療方針を決めたり、妊娠する方法を教えたりする時間でもありません。
今あなたが感じていることを、一緒に言葉にして整理していく時間です。
「相談するほどのことじゃないかも」と思っている方ほど、話すと少し整理されることがあります。
整理されると、自分の本当の気持ちや、次何をしたらいいのかが見えてくるときもあります。
- 治療のことが頭から離れず、ほかのことを考える余白がなくなっている方
- 周りだけが進んで見えて、「私は何もしていない」と感じている方
- 気分転換をしなきゃと思うことまで、しんどくなっている方
話す内容がまとまっていなくても大丈夫です。今の気持ちをそのまま持ってきてください。
一緒に整理しましょう。
まだ誰かに相談するほどではないけれど、この気持ちをひとりで抱え続けるのはしんどい。
そんな方に向けて、公式LINEでは
「不妊治療中の気持ちを少し整理するお手紙」をお届けしています。
治療のことが頭から離れない時に、自分を急かす前に読める内容です。
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